2月15日(木)全校朝会

元大リーガーのイチロー選手が小学校のときに書いた作文を紹介しつつ「夢」をテーマに話しました。私は「夢」という言葉の使い方には注意が必要だと考えます。「夢」は実現できることを含みますが、思い付きや憧れ、ときには妄想じみたものも含んでいる気がするのです。眠っているときに見る「夢」に出てくるようなことです。ただし「夢」こそ生きる原動力や活力になるという人もいることでしょう。夢をもつ、夢を語る、夢を叶える、こうした考えをもつこと自体は素晴らしいです。しかし「夢は叶うよ」と私からは言えません。

「夢」は「夢のようなこと」であり、実現しないことの方が多いからです。

大事なことは夢を夢で終わらせない意志を持つことだと私は思います。「志(こころざし)を立てる」ことと言い換えてもよいでしょう。

夢を本当に実現させたいのであれば、まずはじめに「いま」「ここ」を出発点に私は本当は何をやりたいのだろうと、よく考えることが大切です。その後、何度も自分との対話を重ねるのです。そうした中で「相手」の姿が思い浮かんだら、その瞬間に自分よがりの夢が、誰かのことを視野に入れた志に高まり始めたと言えるでしょう。そして、「いま」「ここ」の自分が努力すれば乗り越えることができそうな小さくも具体的な目標を立て、その経験を何度も何度も重ねるのです。目標は自分で立てても良いし、信頼できる人から与えてもらってもよいでしょう。「志を立てる」とはそういうことです。イチローさんの作文は、「夢」というタイトルではありますが、「志」に漲(みなぎ)っています。

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