3月26日(火)令和5年度修了式
令和5年度の最終日です。保護者・地域の皆様、ここまでお支えいただきありがとうございました。本日私が生徒に話した内容を載せて本年度の最終回とします。
今日は、一年間の修了式です。今、みなさんの代表の人に「修了証」を渡しました。この一年間、皆さんはそれぞれ、学校生活の部活動や勉強に一生懸命取り組んできました。そして今日、それぞれの学年(一年生は一年生の勉強)の課程を修了したのです。修了ということは、一年間の学業を終えて、次の学年に進むことができる、ということです。
ここまで、よく打ち込みました。立派です。今日は、帰宅したら家族の方に「ここまでありがとうございました。」とお礼を伝えてください。みなさんを1年間、支え励ましてくださったことに感謝してください。それぞれの学年が無事に修了したことを、それぞれのことばで報告してください。
さて、先日3年生が無事卒業しました。卒業証書授与式を行うにあたり、1・2年生のみなさんに会場の設営などの準備を手伝ってもらいました。みなさんのおかげで凛とした、そして温かい式を行うことができました。ありがとう。
さて私が3年生にむけた話の中に、とある詩を餞(はなむけ)として贈りました。宗岡二中の校歌の歌詞を作られた宮澤章二先生の作品です。みなさんにも紹介します。
避けてはならないものが 幾つもある
避けようと思えば 避けることは出来る
逃げようと思えば それも出来る
けれど ひとたび避けてしまったとき
自分勝手に 逃げてしまったとき
心の中に 大きな穴がぽっかりとあく
その穴は 他人の目には全く見えず
自分だけで落ち込む〈落とし穴〉だから
はいだす努力もまた自分一人のものだ
避けたくても決して避けない 勇気
逃げたくても簡単に逃げない 勇気
その〈人間の勇気〉を持ちうる者だけが
自分の道を まっすぐに歩いて行ける
人は辛いことや苦しいことがあると、目を背け、避けたくなります。私は避けたり、逃げたりしては心の中に落とし穴をあけてました。がっくりしては這い出すことを繰り返して生きてきました。弱い存在です。正直言って、今でもそんなことの連続です。この詩は私のような人間の弱さに寄り添いつつ、それでもなお「避けたくとも決して避けない勇気」「逃げたくとも簡単に逃げない勇気」を持つことの価値を訴えている気がしてなりません。では、どうすれば、人間は「人間の勇気を持ちうる」のでしょうか。悶々(もんもん)と一人で努力するしかないのでしょうか。「自分のことは自分にしかわからない」、とわりきって、強い自分に変わるよう、一人で奮闘するしかないのでしょうか。
私は違うと思います。
勇気をあたえる誰かがいるおかげで、勇気は湧くのではないでしょうか?
人は人によって人になります。だから仲間と助け合いながら、先生方や周囲の人に頼りながら、つまり人との関わりを大切にしながら、あなた自身を育ててほしい。人と関わる中で、避けない勇気、逃げない勇気に気付き、学び、自分のものにしてほしいのです。
繰り返します。今日家に帰ったら「ありがとうございます」と感謝を伝えてくださいね。
さて、4月には1年生は2年生に、2年生は3年生に 進級します。あと2週間もすると、新たに1年生が入学してきます。私には確信があります。皆さん一人一人が新入生の手本となる力を蓄えたことを。新入生を温かく迎え入れる心が整ったことを。そして新入生が安心して通える学校をつくるぞ、という覚悟があることを。
明日からは春休みに入りますが、交通事故、特に自転車に乗っての事故にあわないようにしてください。
4月8日には、元気な皆さんと会えることを楽しみにしています。